桂麻剤 漢方薬解説

当帰建中湯の解説

投稿日:2019年10月9日 更新日:

桂枝 芍薬 甘草 大棗 生姜 当帰(膠飴)

小建中湯に当帰を加えた薬方(本来は膠飴を入れない)で、血虚の傾向のあるものに適しています。

当帰は温性補血薬の代表的な生薬であり、血を補い瘀血を去り血行を良くして体を温める働きがあります。

そのため当帰建中湯は、小建中湯の適応で貧血や下腹部痛のある婦人に効果的な薬方となっています。

前の記事へ







-桂麻剤, 漢方薬解説
-

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。

関連記事

十味敗毒湯の解説

柴胡 茯苓 甘草 生姜 桔梗 荊芥 防風 独活 川芎 撲樕(桜皮) 万病回春に記載されている荊防敗毒散をベースとして、前胡、薄荷、連翹、枳実、金銀花を除いて桜皮を加えたものが華岡青洲の使用していた十味 …

麻子仁丸の解説

大黄 枳実 厚朴 麻子仁 杏仁 芍薬 潤腸湯から桃仁・当帰・地黄・黄芩・甘草を去り、代わりに芍薬を加えた処方となっています。 麻子仁・杏仁が腸燥を潤し、枳実は大黄や厚朴とともに腹満や上腹部のつかえの緩 …

小柴胡湯の解説 

柴胡 黄芩 半夏 生姜 人参 大棗 甘草 柴胡・黄芩からなる柴胡剤の基本的な薬方で、主薬の柴胡は黄芩とともにみぞおちから脇腹にかけての肋骨弓下部に抵抗や圧痛が認められる胸脇苦満(胸脇部における一種の炎 …

柴胡桂枝乾姜湯の解説

柴胡 黄芩 乾姜 甘草 桂枝  牡蛎  括楼根  柴胡・黄芩からなる柴胡剤の一種で、牡蛎が含まれているのが特徴です。 柴胡加竜骨牡蠣湯を使いたい人で、少し虚証に傾いているような場合に用いていきます。括 …

桂枝湯の解説

桂枝 芍薬 甘草 大棗 生姜 この処方は傷寒論の最初に記載されている最も基本的な薬方で、加減法も多くあります。 表(体表面)が風邪によって侵されるときに生じる症状で悪寒と発熱が同時に起こり、頭痛・肩こ …

新着投稿

アーカイブ

カテゴリー