大黄剤 漢方薬解説

乙字湯の解説

投稿日:2020年2月21日 更新日:

大黄 甘草 柴胡 黄芩 当帰 升麻

柴胡と黄芩は大黄と同様に清熱作用が強く、下腹部の炎症を緩和していきます。升麻は内臓のゆるみ(下垂)を引き上げる作用があり、痔核や脱肛を治します。また、柴胡は当帰と組合わさることで、脱肛や内臓下垂などの症状を緩解していきます。当帰は血虚による腸燥便秘に対して潤性薬として腸内を潤して排便を促進する作用があります。

そのため、便秘傾向のある人の痔疾患や脱肛に用いられます。







-大黄剤, 漢方薬解説
-

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。

関連記事

桂枝加芍薬大黄湯の解説

桂枝 芍薬 甘草 大棗 生姜 大黄  桂枝加芍薬湯に緩下作用のある大黄を加えた薬方になります。 寒性薬である大黄を主体とした寒性の大黄剤と異なり、基本的には温性の桂枝湯をベースとしている薬方であるため …

桂麻各半湯の解説

桂枝 甘草 麻黄 杏仁 芍薬 大棗 生姜 この処方は 麻黄湯と桂枝湯を合方したものです。各半湯と名がついていますが、実際には半分ずつ合方したものではなく1/3ずつ合わせたものです。 麻黄と桂枝の相乗作 …

大黄甘草湯の解説

大黄 甘草  大黄と甘草の二味から構成された大黄剤の基本処方です。大黄は代表的な寒性薬で、これに処方全体の作用を緩和する目的で甘草が加えられており、丸剤(大甘丸)としても用いられることがあります。 大 …

潤腸湯の解説

大黄 枳実 厚朴 麻子仁 杏仁 桃仁 当帰 地黄 黄芩 甘草 この処方は「腸を潤す」という名の通り、体液の枯燥により、腸内に熱をもち、腸が乾いて潤いを失うことに起因した便秘に適応します。一般的には緩和 …

小建中湯の解説

桂枝 芍薬 甘草 大棗 生姜 膠飴 小建中湯の「中」という文字は中焦(消化器)のことを指していて、弱った消機能を調えるという意味があります。 桂枝加芍薬湯に膠飴(麦芽飴)を配剤した薬方で、顔色の良くな …

新着投稿

アーカイブ

カテゴリー