ブログ一発目の記事がなんとも重たい…。
先日地方厚生局からA4サイズの茶封筒が届きました。お役所からの封書はいつも受け取るたびにドキドキします。しかし、今回は受け取る前から嫌な予感がしました。何しろ普段よりも封筒が大きいのですから…。
郵便はいつも事務さんが受け取ります。それを私のところまで持ってきて、どんな郵便が届いているのかをまずは口頭で教えてくれます。
「先生、郵便です。○○と△△と…あと、厚生局から来てます」
「厚生局?今度は何かな…ていうか、封筒でかくない?」
「しかも開設者宛で親展って書いてますよ。これってあれじゃないですか?」
「まじか…嫌な予感がする…何とかして中を透かして見れんかな?」←バカ
指示通りに蛍光灯の下で封筒を透かして中を見みようと試みる事務さん。
「ちょっと中身が分厚くて全然透けないみたいです!」←二人してバカ(笑)
「仕方ない。とりあえず明日そのまま社長に渡そう」
ということで、翌日そのまま封筒は社長のもとへと回すこととしました。そして後日、常務取締役より電話がかかってきて「来月個別指導の呼び出しが来てるから、準備をしておいて」と言われたのです。
調剤薬局としては最も頭を悩ませるであろう個別指導。一般の方ではわからないと思いますので簡単に概要を伝えますと「あんたらちゃんと仕事してんの?医師の間違った薬の使い方とか、ちゃんと電話で注意できてる?過剰な調剤報酬の請求とかしてないよね?ちゃんと自分たちがしてる仕事内容の記録残してんの?」みたいなことを隅々まで確認される時間なのです。それもまるで、重箱の隅をつつくかのように(泣)
正直ね、仕事はまじめにしてても全部を記録に残すとか無理なんですよ。というか、まじめにすればするほど書くことが増えるから余計に無理なんですよ!適当に「いつもの薬です~」と渡せば書くことがなくて、1時間ほど話して生活習慣まで細かく指導したときにはその内容を記録する時間がなくて…という感じで、とにかく本気で無理なんですよ!!
これが薬剤師をやめたい理由なんです(泣)相手のために貢献すればするほど文章を書く時間が増えてしまいます。本当はその時間を使ってもっと勉強したいし、他の方の相手もしたいんです。でも、保険の規則がそれを認めてくれないんですよ。「こんなに必死に記録をとって、いったい誰が得するの??」って感じですけどね。私は本当に必要な要点だけを書いてれば十分だと思います。そのほうが簡潔で見やすいですし。医師のカルテだってそんなに自筆では書いてないやんか!薬剤師ばかりに記録とれとれ言うなや!1と本心では思っていますが、これも仕事なのでおとなしくやりますよ。ええ、仕事ですから。ただ、これだけはどうしても言いたい。
薬剤師が記録をたくさん書いたら病気が早く良くなるんですか?同じ薬と説明を受けた人が2人いた場合、300文字書いてもらった人は100文字しか書かれなかった人よりも早く治るんですか?絶対にそんなわけないでしょ。医療に大切なのは思いやりと知識ですよ。記録をとることばかりに追われて心を削られているような日本の薬剤師が、質のいい医療を提供できると本気で国は思ってるんですかね?もう少し薬剤師の負担を減らさないと知識が全然活かせませんよ。知識は言葉にしてはじめて相手の役に立つんです。
薬歴書いてる場合じゃないんです、だってそこに具合の悪い人がいるんだから。